エロイ話しではない。真面目なことだ。
あの日、あの時からいつの間にか、10年以上使っている枕。加齢臭がどのようなものかわからないが、加齢臭は漂っていなさそう。香り香っていないが、汚れが目立ってきているので、ついに枕を変えることにした。10年以上連れ添った枕との別れである。
思えば、ストレスが貯まって枕をぶん殴ったこともあった。そのたびに君は無言で耐えてくれた。昔の彼女に振られて泣いてたときも、会社で理不尽なことでしかられないたときも心地よい眠りにつかせてくれた。
そんな枕と僕は別れることに決めた。僕は、寝る場所問わず。様々なところで眠れる。パチンコ屋のようなうるさいところでも。公園でも。正直、枕は重要ではないと僕は思っていた。
そして先日、僕は枕を買い換えた。
ドン・キホーテで7000円ほどの商品が、5000円ほどに値段が下がっていて、かつ!マツコDXことマツコ・デラックスがCMしていた。「ムアツまくら」だ。
僕としては、高反発枕にとても惹かれていた。なぜなら、僕はせんべぇ布団並みの固い布団が好きだから。そして、寝た時の疲れをとることに重点。また、寝ているときに身体のバランスをとるためには、寝返りの打ち易さこそが、重要だと考えているからだ。
ムアツまくら…そしてマツコ・デラックス。首・頸椎を点でしっかり支える、新感覚ムアツまくら。以下の商品である。
ムアツのまくらの中でも最弱の僕の買った枕。評価をググってみたら上々。「思ったより固い感じで」「高さの調節も楽々でグッド」「主人はこの枕を使用して10年以上です」「ムアツ枕なめてました」「とても快適です!」と、ど定番の褒め言葉ばかりで、僕も一安心。
きっと寝返りも打ち易く疲れも取れやすく寝やすいのであろう。とワクワク。
枕の入った入れものがマツコ・デラックスを全面に押し出して、顔が大きくて夜に見るとホラーだけど、とてもワクワク!
だった。
買って10日。
僕には、ムアツ枕は合わなかったのだ。
僕は、ムアツ枕を使うことを断念した。
起きたときの、けだるさ感。首のあたりの疲れた感じ。今まで感じたことの疲れを感じた。もちろん、高さのせいだと思い、調節も行った。しかし…それでも多少マシになる程度で、僕には合わなかった。
そして、自分からしてみれば、まだ華麗に加齢臭が漂っていないように感じる汚れた枕とヨリを戻した。枕なんてなくても、いろんなところで寝れるし余裕だ!!などとほくそ笑んでいた僕は、なんと浅はかだったのだろうか。その場、一時的にならば枕がなくても寝れたのだろう。しかし…何日も続くとつらいと理解した。
枕が変わると寝れないとかいう人は、どんな頭の構造してるんだ?あほじゃないか?と思っていたが、なんとなく気持ちが分かった。夜の相棒は重要なのだ。夜の相棒が不調だと気持ちよくなれない。相性が合わないと気持ちよくなれないのだ。一時的には快楽が訪れ気持ちよいかもしれないが…やはり慣れた相手は僕の気持ちよくなるポイントをつかんでいたのだ。*1
ごめんよ。ぼろ枕。*2
5000円のクッションの誕生の瞬間でもあった。ムアツコ・デラックスまくらはは一時的に遊ぶ相手になったのだった。